中途覚醒の原因と治し方

不眠症

一晩に何回も起きてしまうため、いつも寝不足のような気がしたり、夜中に目が覚め寝れないのではないかという不安に襲われる。睡眠障害の中で最も多いのがこうした中途覚醒なんです。

睡眠に悩んでいる人は意外と多いのです

日本人を対象にした調査によれば、5人に1人が「睡眠で休養が取れていない」、「何らかの不眠がある」と回答しています。加齢とともに不眠は増加します。60歳以上の方では約3人に一人が睡眠問題で悩んでいます。そのため通院している方の20人に1人が不眠のため睡眠薬を服用しています。不眠症は特殊な病気ではありません。よくある普通の病気なのです。
引用元:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html

この記事では、中途覚醒の原因や治し方について調べてみましたのでご覧ください。

中途覚醒とは

中途覚醒とは、夜中に何度も目が覚め、その後眠れない状態のことを言います。病気が原因の場合は「うつ病」「睡眠時無呼吸症候群」「脳卒中」「痴呆」などでは多く発生します。

一般的に高齢者では睡眠が浅くなるため、中途覚醒が出やすくなります。また、アルコールを飲むと寝つきがよくなりますが、睡眠自体が浅くなり、中途覚醒および早朝覚醒が出やすくなって、睡眠全体の質は低下するというデメリットもあります。

中途覚醒の原因

夜中に目が覚めてしまうのは、脳にある目を覚ます仕組みの覚醒中枢が関係しています。実は睡眠時も覚醒中枢は働き続けているんです、なぜなら地震などで逃げないといけない場合などに備えているからなんです。

普段は一般的な眠りは妨がないのですが、交代勤務のような不規則な生活が続いたり、出張や旅行など普段の生活リズムと変わってしまったり、精神的ストレスがたまったりすると、脳の覚醒中枢の働き方に異常が起きて中途覚醒をもたらすようになります。

病気が原因で中途覚醒が起きることもあります。重い中途覚醒のある人に、睡眠中に大きないびきをかき、呼吸が何回も止まる睡眠時無呼吸症候群が見られる事も多いです。

まず、呼吸が抑制されることで、眠りが浅くなります。すると、夜中に何度も目が覚めたり、早朝に目が覚めたりと睡眠の質の低下に繋がります。

対策としては、呼吸を補助する役割のある機器を使うことで中途覚醒が大幅に改善できたという症例も見られます。

このほか、睡眠中に脚や腕がピクピク繰り返し動いたり、跳ねたりすることによって睡眠を妨げられる障害である周期性四肢運動障害という病気のこともあります。

中高年に多い夜間頻尿も中途覚醒と大きく関連しています。調査によると50代の男女の6割以上が夜中1回以上トイレに起きていることが分かったそうです。

夜間頻尿は加齢現象の一つとして知られています。夜起きる回数が2回、3回と増えてくると睡眠が質・量ともに悪化してきます。

なので、治療するには頻尿で尿意があるから起きてしまうのか?中途覚醒で起きるから尿意を感じるのか?のどちらが主な原因なのかを突き止めることから始めます。

まず、昼も夜も頻尿なのかどうかを確認することが先決です。昼も頻尿なら尿道が圧迫され狭くなる前立腺肥大症や、何らかの原因により膀胱がコントロールを失ったような状態になる過活動膀胱といった病気の可能性があるので、その場合は泌尿器科等で治療します。

夜だけ頻尿となる夜間多尿の場合は生活改善で症状が良くなることも多いようです。原因は様々な理由で夜間に作られる尿の量が増えるからです。

例えば、女性で脚がむくみやすい人は昼間に下半身にたまった水分が夜間になると腎臓に戻るため、睡眠時の尿量が増えてしまいます。

アルコールは寝つきを良くしてくれますが、一方で睡眠の質を低下させてしまいます。特に、寝る直前にお酒をたくさん飲んで血中のアルコール濃度が高い状態のまま眠ってしまうと、睡眠が浅くなって熟睡できずに夜中に目が覚めたりしやすいです。

コーヒーに含まれるカフェインの摂取も睡眠の質に大きく影響を与えます。ただし、カフェインの覚醒作用の出方は個人差があるのでそれぞれです。覚醒作用の強く出る人は、眠りに就く6時間前のコーヒーで眠れなくなる人もいます。

中途覚醒の治し方

それでは、中途覚醒の治し方について触れていきましょう

体内温度を下げる

良質な睡眠と体温は密接な関係にあります。「眠くなってくると手のひらが温かくなる」と感じたことが誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか。

これは、皮膚表面から体の熱を放出しようとしているからなんです。体の末端から熱放出により体の内部体温は下がることによって、体は睡眠モードに入ってくれます

この一連の作用というのは、通常の生活なら本来自然に行われています。しかし、クーラーなどで手足が冷えていたり室温が高すぎたり低すぎたりすると体の表面からの熱放出がうまくいかず、内部体温は下がりにくくなります。

内部体温が高いままでは体は睡眠モードに入れないため、なかなかスムーズに眠りに入ることができません。就寝1~2時間前までに38℃~40℃のぬるめのお風呂で体を温めて熱放出を促したり、エアコンで室温を調整して体が冷えない工夫をしたりしましょう。

寝る前のストレッチ

ストレッチによって体をリラックスすることで、副交感神経が優位になり質の高い睡眠につながります。また、ストレッチで体をいったん温めて、就寝のタイミングで体温を下げることができるとスムーズな入眠が期待できます

スムーズな入眠は気持ち良いものですから、中途覚醒の不安を感じずに眠ることができます。時間的には、就寝の1時間くらい前にストレッチをするとよいでしょう。

適度な運動

運動の習慣が睡眠の質を大きく改善することは、海外の研究によって確認されています。長期的に運動を続けることで、寝つきが良くなります。

また、夜中に目を覚ますことが減り、入眠直後に訪れる最も深いノンレム睡眠や成長ホルモンが分泌され、細胞が修復される睡眠が増え、全体の睡眠時間も長くなるという報告があります

気合を入れて毎日やろうとすると、逆にプレッシャーになってしまい続かないことが多いので、週3〜4日を目標にすると良いでしょう。

時間は1回につき30分〜1時間くらいを目安に運動を取り入れていきましょう。激しすぎる運動もあまり良くないですが、多少なり息が上がるような負荷を体にかけることがポイントです。

例えば、友人や家族とジョギングやウォーキングをする場合、負荷の程度は会話しながら運動ができるくらいが良いでしょうね。

起床時間と就寝時間を一定にする

人間の体は規則正しい生活サイクルを刻むように自然となっています。起床時間を一定にすると、睡眠と覚醒のサイクルが正しくなり夜は眠気が起きやすく、朝はしっかりと起きられるようになります。

平日や休日に関わらず同じ時間に起きる、ということを体に覚えさせることが大切なのです。人間は朝覚醒した後14時間から16時間ほどでメラトニンの分泌がピークになり眠気が誘発されることになります

たとえば、朝の7時に起きる習慣のある人であれば、夜の21時から23時くらいの間に自然に眠くなっていきます。正しいサイクルを作れば夜中に起きることも自然と少なくなっていきます。

起床時間だけでなく、就寝時間も一定にするとなお効果的です。「この時間になったら眠る」というサイクルを体が覚えると、その時間が近づくと自然に眠気が誘発され深い睡眠を取ることが可能になります。

先程もご説明した通り、人間の眠気は覚醒後14時間から16時間でメラトニンによって誘発されます。起きる時間とともに寝る時間も一定にすることで、この効果を十分に体感することができるでしょう。中途覚醒する回数も自然と減ってくるようになります

ブルーライトを浴びない

スマホやパソコン・テレビなどのブルーライトの強い光は、脳を刺激し交感神経を活性化させてしまいます。また、明るい光の刺激が脳に届くと体が昼間と勘違いして、睡眠を促すためのホルモン「メラトニン」が分泌されにくくなります

体を睡眠モードに切り替えるには、寝る1時間ほど前からスマホやパソコン・テレビなどのブルーライトは避けましょう。

朝の習慣

太陽の光を浴びると、質の高い睡眠には不可欠な睡眠を促すホルモン「メラトニン」の材料となるセロトニンの分泌が活性化します。

また、朝起きて光をしっかりと浴びることで体内時計が整い、夜に自然と眠くなるサイクルが生まれます。これは朝日を浴びてしっかり目覚めてから14~16時間後にメラトニンの分泌がピークになるからです。

また、朝昼晩の食事時間を毎日同じにすることで体内時計を安定させることも重要です。特に朝食は、食べ物を噛む刺激と胃腸が動き出すことにより脳が「活動時間だ」と認識して、体内時計のズレが整いやすくなります

朝起きてすぐに食べる必要はなくて、起床後1時間以内に食べるのが理想です。

早く寝ない

高齢者に多いのが健康を維持するためには十分に長い睡眠時間が必要だと考え、できるだけ睡眠がとれるように早く布団に入ろうとすることです。実はこの行動が中途覚醒の原因の一つになっている可能性があるんです。

睡眠障害を持つ高齢者の人は布団に入っている時間が必要以上に長くなるという傾向があります。6時間半で睡眠が足りる人が無理に8時間床に入っていれば、1時間半は中途覚醒として起きてしまいかねません。

睡眠導入薬を使う

睡眠障害に使われる睡眠導入薬には、作用時間(効果の持続する時間)の長いものと短いものがあり、症状に応じて使い分ける必要があります。

入眠障害の人なら作用時間が短いものを選びましょう、中途覚醒の場合は、朝まで効果を持続させたいので作用時間が長い睡眠導入薬を選ぶ必要があります。

作用が長い睡眠導入薬として、近年新たに登場したのがベルソムラ錠という薬です。オレキシン受容体拮抗薬というタイプの医薬品で、中途覚醒の原因となる過剰にたかぶった脳の覚醒中枢を鎮めてくれる働きがあります。

覚醒中枢が過剰に働いている人は、年齢や性別に関係なく多く存在しており、中途覚醒に悩まされている人が多いです。そういった中途覚醒を改善する医薬品として期待されているのが、ベルソムラ錠という薬です

ベルソムラ錠について、詳しくご紹介した記事がありますので、下のリンクボタンからご覧ください

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