睡眠の老化現象

睡眠関連

最近の夏は地球の温暖化が進む近年でも記録的な猛暑を全国各地で記録しています。連日の熱帯夜に寝苦しさを感じて、うんざりしている人も多いことでしょう。

とはいえ、気温や湿度による暑さなどとは関係なく、若い頃と比べて睡眠時間が短くなってきたと感じてはいませんか?

睡眠の質や時間が落ちてきたなと感じたら快眠のための工夫が必要かもしれません。快眠のため対処法を実践して、快適な睡眠を取り戻していきましょう。

睡眠の老化現象

人間は年齢とともに体力が落ち、肌の張りやツヤがなくなり、老眼になり、シワや白髪が増えます。目に見える変化ばかりではなく、それらと同じように睡眠にも変化が生じてきます。

わかりやすい変化は、高齢者では若い頃にくらべて早寝早起きになることですね。

これは体内時計が加齢によって変化しているもので、睡眠だけではなく、「血圧」「体温」「ホルモン分泌」といった睡眠に関連する多くの生体機能リズムが前倒しになるのが原因なんです。

若い頃より早く布団に入り眠るのですから、当然起きる時間も早くなります。睡眠時間が極端に減ってなければ心配する必要はありません。

もう一つの変化は睡眠自体が浅くなることです。睡眠中の脳波を調べてみると、深いノンレム睡眠が減って浅いノンレム睡眠が増えるという現象が見られます

そのため、ちょっとした物音や大して行きたくない尿意などでも、何度も夜中に目が覚めてしまうようになります。

高齢者になると、パートナーとの死別や慣れない一人暮らしなどの心理的なストレスが出てきたりします。男性に多いのが退職してからメリハリのない日常生活により急に老け込んだりしてきます。

それに加えて、心や体の病気だったり、その治療薬の副作用などによって、不眠症をはじめとするさまざまな睡眠障害に高齢者はかかりやすくなります。

病気の例を上げますと、狭心症や心筋梗塞による夜間の胸苦しさで目が覚めたり、前立腺肥大による頻尿による夜間の覚醒、皮膚炎などによる痒みで目が覚めてしまったり、関節リウマチによる痛みなどによる不眠など数え上げだしたら際限がありません。

さらに、若い頃には睡眠に影響を及ぼさなかった「交代勤務」「運動不足」「昼寝」といった生活習慣やアルコールやコーヒーといった嗜好品でも睡眠障害を起こすことがあります

老化しない睡眠のとり方

睡眠の本来の役目というのは、体を休めて疲れを回復させることが一番なんです。睡眠中に体の中では、成長ホルモンが分泌されます。

この成長ホルモンは体が成長する若い時にだけ出るものではありません。ただ単に身長を高くしたり、筋肉を付けたりするためだけのものでもありません。

先程も申し上げましたが、成長ホルモンは疲れた体を中から回復させたり、傷ついた細胞を修復してくれるホルモンなのです。

高齢者などの年齢を重ねた体は若い頃より疲れやすいため、若い時よりもしっかり良質な睡眠をとらなくては、成長ホルモンが体を回復させることが出来ないため、結果として体の内部から老化を早めてしまいます。

運動

「運動すると、よく眠れる」老若男女問わずこれは多くの人が実感しているのではないでしょうか。

運動で体を動かしてしっかり汗を流した日は、心地よい疲れで早めに布団に入りたくなるし、夜中に何度も目を覚ますことも少なくなります。

実際にあるのは、スポーツ選手の睡眠時間は普通の人よりも体を回復させるために長く、引退すると現役時代ほど体を動かさないので、不眠に悩むことも多いという話を聞きます。

アメリカの研究によると、長期的に運動を続ける習慣を持つことで、寝つきが良くなり、夜中に目を覚ますことが減ることが分かっています

それに加えて、入眠直後に訪れる最も深いノンレム睡眠である徐波睡眠は、成長ホルモンが分泌され、体の細胞が修復される時間帯です。運動の習慣はこの徐波睡眠が増え、全体の睡眠時間が長くなるという効果があります。

通常ですと、年齢を重ねるごとに徐波睡眠が減っていき、夜中に目が覚めることが多くなり、トータルの睡眠時間も少なくなっていくのですから、改善のために運動の習慣を取り入れたいですね。

寝つきを良くするための運動をする最適な時間帯は、1日の中で最も体温が高くなる傾向がある夕方がベストだとされています。

運動の内容は少し心拍数が上がり、じんわり汗ばむ程度の有酸素運動が良いでしょう。例えば「ストレッチ」「水泳」「軽めのランニング」「ウォーキング」などがオススメです

運動を続ける時間の目安は30〜60分程度が良いとされます。息が上がるほどの激しい運動は交感神経が刺激されてしまい、安らかな睡眠から遠ざかってしまう原因になるので、激しい運動はこの時間帯は控えたほうが無難ですね。

仕事が忙しくて運動する時間を確保することが難しいという人は、仕事から帰る時にひとつ前の駅で降りて歩いてみるといった、無理なくできることから始めましょう。

一旦家に帰って、着替えてから運動するとなると継続が難しいですが、仕事帰りなら気分転換にもなるので始めやすいかもしれません。

また運動の習慣は毎日ということにすると難しいので、2日に1回くらいから始めると長続きしやすくなりますよ。

ブルーライトの遮断

年齢に限らず、寝る直前までスマートフォンやパソコン画面を長時間見続けてしまうという方も多いのではないでしょうか。

スマートフォンなどの液晶画面から発せられるブルーライトは、睡眠誘発ホルモンである「メラトニン」の分泌を妨げてしまいます。それによって、寝付きが悪くなったり眠りが浅くなったりする原因となるのです

就寝1時間前になったらスマートフォンなどを見ないよう、読書などの習慣に変えてしまうのが一番ですが、それが難しいのであればせめて液晶画面にブルーライトカットフィルムを貼っておくなどして、極力ブルーライトを目に入れないようにしましょう。

夕方以降の仮眠をやめる

仕事帰りの電車内や夕食を摂った後のリラックスした時間などに、気持ちよくてついうたた寝をしてしまっていませんか?

夕方以降のうたた寝や仮眠は、疲れた体の疲労解消には効果がありますが、体というのは再び疲れが蓄積されるまで寝付きにくくなってしまいます。そのため、夕方以降は仮眠を我慢したほうが、夜の快適な眠りに入るためには効果的です。

どうしても眠くなってしまう場合は、昼食後に短時間の昼寝をするのがおすすめです。時間は30分以内がベストとされます。30分を過ぎると浅い眠りから深い眠りへと移ってしまうからです。

昼間に仮眠をとることによって一度疲労を解消しておくことで、夜の就寝時間に眠気のピークを合わせることができるでしょう。

寝る前3時間は食べない

胃の中に食べ物を入れると、消化吸収が始めるのは身体の仕組みとして当たり前のことですよね。しかし、寝る直前に食事をすると、胃腸はは消化吸収に集中することになり血液も集中してしまい、睡眠時に脳や身体を休めることができなくなります

その結果、睡眠の質が下がり「寝た気がしない状態」「疲れが取れてない」といった状態がが生まれることになります。

食事をしてから食べ物の消化が落ち着くまで、最低でも3時間程度は必要になります。つまり、睡眠の質を下げないためには寝る3時間前までには夕食を済ませておくのが良いでしょう。

しかし、寝る3時間前に夕食をすませるのが良いとは分かっているが、残業や外出の時間が長引くと、どうしても夕食の時間が遅くなる日もあると思います。

夕食の時間が遅くなったときは何も食べないという無理をするのではなく、消化の良いものを食べるようにしましょう

夕食に消化に良いものを選ぶようにすれば、胃の中で食べ物が消化する時間が短くなるので、睡眠に悪影響を与えないようになります。

消化に良い食べ物としては「白米」「うどん」「白身魚」「鶏肉」「赤身肉」「バナナ」「リンゴ」などがあり、逆に消化に時間のかかる食べ物は「玄米」「ラーメン」「タコ」「イカ」「脂身の多い肉」などがあります。

寝酒はやめる

快適な睡眠のために注意が必要なのは食べ物だけではありません。アルコールやカフェインが含まれている飲み物も、睡眠の質を下げることに繋がります

アルコールを飲むと眠くなるので睡眠に悪い影響はないような気がしますが、お酒の力を借りて眠ったとしても、身体や脳は休まっておらず、実はただ単に脳を麻痺させているだけなんです。

熟睡してるようですが、実際は眠りが浅くなり、物音などで夜間に目覚めてしまったり、トイレに何度も起きてしまう事もあります。

また、コーヒーなどに入っているカフェインには神経を高ぶらせる作用があるので、寝る前に摂取すると寝つきが悪くなるので注意が必要です。

寝る前に水分をとりたい場合は、ミネラルウォーターやノンカフェインのお茶である「玄米茶」「麦茶」「ルイボスティー」「ほうじ茶」やホットミルクなどがオススメです

入浴は寝る少し前

快適な睡眠を得るために気を付けたいことは、自律神経のバランスを整えることです。自律神経とは、「交感神経」「副交感神経」があり、交感神経は身体を動かす時に優位になり、副交感神経は身体を休める時に優位に働き、互いにバランスを取りながら身体の調整をする神経です。

つまり、体を動かしながらだと眠れないように、交感神経が優位になっていると人は眠ることができません。反対に、体を休めるときに作用する副交感神経を優位にしておけば、自然に眠りにつくことができます。

副交感神経を優位にするおすすめの入浴法は、眠りにつきたい時間の1~2時間くらい前に、あまり熱さを感じない40℃程度の少しぬるめのお湯に、ゆったり湯船につかることです

ゆったり湯船に浸かることによって、リラックス効果で 副交感神経が優位になると、眠りに入りやすい状態になります。

人間の身体は、体内深部の温度が下がると眠気が起こるようになっています。1度お風呂で体内深部の温度を高めてあげると、お風呂を上がってから体温が下がるタイミングで眠気を誘発させることができますよ。

入浴後は副交感神経も優位になり、深部体温の低下も起こりやすいので、体の疲労回復のために「質の良い睡眠」をとるのにとても有効な手段になります。

アロマでリラックス

普段の生活に気軽に取り入れられるのに、睡眠の質を劇的に上げてくれるモノがあります。それはアロマなどに代表される「香り」です

香りには、人間の心理状態に影響を与えるほどの効果があります。眠りやすくなる香りの研究も進んでいて、科学的な効果が証明されているものもいくつかあります。

代表的なものが「ラベンダー」ですよね。最近では、医療機関や介護施設でも使われているので気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ドイツの老人病院での研究では、睡眠障害があり睡眠薬を常用している患者の病室をラベンダーの香りで満たしたところ、睡眠薬なしでも眠りが深くなり、深夜に何度も目が覚めることもなくなったという報告があります

さらに、慢性的な眠さがあったのが日中に眠気に襲われることが減り、活力のある一日を送れるようになったということです。

次にオススメしたいのが「セドロール」です。セドロールとは、ヒノキ科やスギ科の樹木の香りに含まれる成分です。

温泉などでヒノキでできた浴槽に浸かると、ふつうのバスタブよりもリラックスできているように感じるのは、セドロールの効果が大きいとされます。

キャンプや登山など針葉樹林での森林浴がストレス解消に効果的なのも同じ理由ですね。

ある実験によるとセドロールの香りを嗅ぐと、嗅がないときに比べて、ふとんに入ってから寝つくまでの時間が45%も短くなったという結果が出たそうです

これは睡眠薬の効果にも匹敵する数字だから驚きですね。さらに、夜中に目覚める回数まで減ったという結果も出ているようです。

セドロールとラベンダーは、アロマオイルとして売られているのでAmazonや楽天市場などで気軽に購入できます。市販のアロマディフューザーを使って、寝室の香り環境を整えて快適な睡眠を取り戻しましょう。

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